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イギリスで大麻合法化の動きとは?

イギリスで大麻合法化の動きとは?
大麻といえば、いまや相撲界をめぐるトラブルでたいへんな騒ぎになっていますが・・・

イギリスの研究財団が、このたび、大麻規制を見直すべきだ、という報告書をまとめたそうです。

すでに、イギリスでは、2004年から大麻の個人使用は適法となっているのだそうで、

この報告書では、大麻の有害性は、酒、タバコよりも軽度であり、大麻の取締を事実上不必要と断じたものだとのことです。

大麻の吸引というと、わたしたちも、麻薬であり、イケナイこと、と考えています。

ところが、この大麻の取締というのは、じつは日本においても、麻薬取締法とは別の法律で、戦後、突然、なんの目的で取り締まるかもわからないまま、いきなり出来上がった法律・・・という側面があるようです。

大麻の取締は、現在では、国際条約で規制が各国に求められていますが、

もともと、大麻の原料になる「麻」は、日本でも衣類に普通に使われている植物で、規制のなかった戦前は、麻といえば、重要な衣類用の繊維製品でしたし、夏を涼しく乗り越えるために欠かせない衣類として重宝されていました。

徳川家康が麻の褌を締めていたそうですし、神社のしめ縄や相撲の褌である横綱は麻でできています。

ついでにいうと、神道において「麻」は、天照大神の御印で、罪・けがれを払う神聖なものとされてきたのだそうです。

最近でも今上天皇の即位の儀式「大嘗祭」で、新天皇が使お召しになった着物も「麻」。

麻の生育期間は木に比べて非常に早くて、半年程度なので、麻から紙を生産すると、国内だけで永続可能な状態でパルプの供給ができ、森林伐採をする必要もなくなるのだそうです。

また、石油からできるプラスチックは、土に分解せずまた燃焼するとダイオキシンなどが含まれている有毒ガスを発生させますが、麻の茎に含まれているセルロースを原料とするプラスチックからは、自然に土に分解するプラスチックが生産できるのだそうです。

さらに、麻の種には消化吸収に優れた良質なタンパク源と8種類の必須脂肪酸が含まれ、必須脂肪酸リノール酸とアルファーリノレイ酸が3対1という理想的な割合で含まれている。地域によっては、五穀米の中に麻の実をいれているそうです。

麻の葉や花穂は、副作用が大変少ない喘息や痛み止め・不眠症などの医薬品として過去何千年も中国、インド、アラブ、アフリカ地方さらには日本で使われてきたともいわれています。

こうしたことから、古くから麻は人々に非常に重用され、地名でも、東京の「多摩川」は「麻が多く茂っている川」というのが地名の由来ですし、麻布は、麻布の市場があったところ、阿佐ヶ谷は、もとは「麻ヶ谷」で、麻の生い茂る谷。浅草も、もとは「麻草が生い茂る地」だったとか。

これが突然、戦後、国際法上も、国内法上も、極めて重い刑罰が下される「取締の対象」となった背景は、実は、

世界的オイルマネーが原因なのだそうです。

荒れ地でもすくすく育ち、収穫高も多く、繊維製品としても需要の多い麻の栽培や収穫を規制して、石油から作られる化学繊維を普及させる。そうすることで、石油資本が巨万の富を築きあげる。

そういう目的のもとに、麻=大麻=麻薬というイメージを作り上げ、これを“麻薬”として取り締まりの対象にしたという背景があったようなのです。

ようするに、わたしたち日本人が、いまでは有害=犯罪物と信じて疑わない「大麻」は、実は有害でもなんでもなく、石油資本によって、強引に「薬物」扱いされ、麻の農業、繊維産業、麻を利用した文化ごと、淘汰されたにすぎない・・・・ということが、わかってきた。。。そういうことらしいです。

なお、ついでにいうと、相撲界では、縁起かつぎに護摩焚きをしますが、このとき燃やされる麻の札から出る煙を吸うと、大麻反応が出るのだそうです。

てことは、密教のお坊さんたちなど、みんな大麻反応が出る??@@

個人的に薬物の吸引をしようとか、麻薬に手をだそうとかいうつもりは、まったくありませんが、ただ、大麻というものが、ほんとうに不適切なシロモノなのか、それ以上に、環境問題から、麻の効用や栽培について、もう一度、いちから国は考えてみる必要があるのかもしれませんね^^

今回の話が、イギリスから出たというのは、やはり、アメリカのオイル資本に唯一対抗できるのが、イギリスであるってことなのかもしれませんけど・・・・^^;


<記事引用>-----------------------------
大麻は酒・タバコより害が少ない!? 大麻規制の見直しを、イギリスの研究財団が提起
(lovedoorニュース)

イギリスの研究財団であるBeckley Foundationが10月2日、大麻規制を見直すべきだとの報告書(Global Cannabis Commission Report)を発表した。報告書の要点は次の三点。

1)薬学的観点からみて大麻が人体に与える害は、アルコールやタバコと比較して軽度である。

2)大麻規制は、使用者の減少をもたらすものではない。むしろ、逮捕者の増加をもたらすことで、社会的な悪影響を増加させてしまう。

)現在、国際条約によって大麻規制が各国に求められているが、この条約を見直す必要がある。

イギリスでは、2004年より大麻の個人使用は事実上適法となったが、ブラウン政権は大麻喫煙を再び摘発対象にするとの方針を発表している。だが、Beckley Foundationやイギリス政府が調査を委託するドラッグ諮問委員会(ACMD)は、相次いで大麻の有害性の低さを報告し、刑罰の再導入に異議を唱えてきた。

就任当初から、決断力の低さを問題視されてきたブラウン首相は、青少年の教育や、ドラッグ問題への「強い」姿勢をアピールすることで、支持率の巻き返しをはかろうとしているとみられる。

ブラウン首相によると、現在流通している大麻は「致死的」な成分を持つものであり、規制の必要があるとのことだが、これに対して、キングスカレッジの研究チームは、これを否定する調査を発表しており、いわば専門家と、世論にアピールする首相が対立する恰好となった。

Beckley Foundationの報告書は、オックスフォード大学出版局から刊行される見通しだ。【了】