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20世紀最大の歴史家

「20世紀最大の歴史家」アーノルド・トインビーは、古代ギリシャ・ローマ文明を考察した結果、諸文明には「誕生、成長、挫折、崩壊」を繰り返すという法則性を見出した。その中で、社会が環境や戦争などの激変によって、その存亡に関わる脅威を与えられた時、創造的に対応しこれを乗り越えることができた時に文明が生まれ、反対に有用な応戦ができなかった文明は滅亡するという、いわゆる「挑戦と応戦」説を展開した。

トインビー博士は、ほんの前の米ソ間の冷戦構造を、「資本主義と共産主義の対立といっても、それは私のみるところでは、ほとんどが見せかけにすぎず、ずっと古くから繰り返されてきた類の、競い合う国家間の国益と野心をめぐる抗争を覆い隠す、一種の仮面です。」と分析した。